神経ブロックや注射で痛みを和らげます
肩こり外来
首・肩の症状にお困りの方、ご相談ください
肩こりは、多くの方が抱える現代病の一つですが、病気であるような病気でないような状態です。現在、仕事でも家庭でもスマートフォンやコンピュータを使用する頻度が増えており、常に目と上肢を使い、時として姿勢が悪くなり、少しの運動では治らない状態になっている方が多くみられます。
筋肉の緊張状態が続くと、血流が悪化し筋肉への栄養補給が妨げられる一方、筋肉にたまった乳酸などの疲労物質が除去されず滞留する悪循環で、だんだんと緊張とこわばりが強くなります。これが、筋肉のこりの原因です。
神経ブロック注射
神経ブロック注射とは、痛む部位の神経付近、もしくは痛みの原因となっている神経付近に麻酔薬を注射することで痛みをとる治療法です。神経ブロック注射は一時的に痛みをとるだけでなく、「痛みの悪循環」を断ち切り、根本的に痛みをとる治療法です。
筋膜リリース注射
※保険適用外診療となります
筋膜リリース注射は、別名、筋膜fasciaリリース・ハイドロリリースとも呼ばれ、超音波エコーを使用して、筋肉を包んでいる膜である「筋膜」や、その周囲を取り囲む「結合組織」に生理食塩水を注入して癒着を剥がす治療法です。筋膜の癒着が剥がれると筋肉の動き(滑走性)が改善し、痛みが和らぎます。痛み物質を洗い流して痛みを改善させる効果もわかっています。
ボトックス注射
※一部重症腋窩多汗症のみ保険適用可能です。それ以外の方は保険適用外診療となります。
ボトックスとは、ボツリヌス毒素から抽出された薬剤です。毒素そのものではありません。シワ取りなど美容目的によく使われますが、ペインクリニック領域では、多汗症、肩こりなどに用いられます。知らず知らず歯ぎしりや食いしばりが強い方、頑固な肩こりで気分が悪くなる方におすすめです。僧帽筋、肩甲挙筋、頭板状筋、菱形筋などを中心に超音波エコーを用いて部位を正確に同定し注射を行います。
変形性膝関節症に対する再生医療
ACRS注入療法(次世代PRP療法)
※保険適用外診療となります
人工関節術をしたくない方のための、日帰りで行える新しい治療です。変形性ひざ関節症は変形が進むと、痛みで歩けなくなったり、日常生活すら困難になります。手術に至る前に進行を抑える治療として、また痛みを軽減し、すり減った軟骨の再生を促す治療として、近年再生医療が注目されています。ACRS注入療法は、再生医療の一種で、従来のPRP療法を大きく改良した治療法です。PRPと比べ5-15倍に増幅された成長因子や抗炎症因子が、膝関節の再生と疼痛症状の緩和を促します。
ペインクリニックとは
ペインクリニックとは麻酔科医が行う、痛みを専門に扱うクリニックです。麻酔科医は神経ブロックや術後痛への対応、緩和医療などを通じて痛みの診断や治療を行っています。頭痛や肩こり、腰痛、椎間板ヘルニア、四十肩・五十肩、帯状疱疹後神経痛などに対して、神経ブロック治療や薬物療法などを用いて痛みを和らげます。また、それらの治療法は自律神経失調症、便秘、更年期障害、花粉症などの多方面の疾患に対しても効果的であることがわかっており、ペインクリニックの適応疾患は徐々に広がっております。上記のような疾患や症状でお悩みの方に寄り添い、心身ともに生き生きとした生活を取り戻せるよう、お手伝いさせていただきます。
対象疾患
肩こり・頸肩痛
慢性頭痛
顔面神経麻痺
自律神経失調症
腰痛・下肢痛
帯状疱疹後神経痛
眼瞼痙攣
便秘症
三叉神経痛
突発性難聴
線維筋痛症
多汗症
神経ブロック注射
神経ブロック注射とは、痛む部位の神経付近、もしくは痛みの原因となっている神経付近に麻酔薬を注射することで痛みをとる治療法です。神経ブロック注射は一時的に痛みをとるだけでなく、「痛みの悪循環」を断ち切り、根本的に痛みをとる治療法です。
痛みの悪循環の原因
脳が痛みを感じると、その防衛反応として交感神経や運動神経などが興奮します。その興奮が繰り返され持続すると、血液の循環がさらに悪化し、筋肉の緊張が続きます。血液の循環の低下により、筋肉への酸素の供給が減り、さらに老廃物(代謝物質)が排泄されなくなり、そうした老廃物がさらに新たな痛みの原因物質となり、悪循環を引き起こします。
脳は痛みを記憶します。痛みの記憶もやはり防衛反応であり、次の痛みに対して素早く反応するためですが、肩こりなど持続する痛みに対しては痛みの刺激を増幅して感じるようになることがあります。こうした痛みの記憶は、痛みの治療において大きな支障となり、痛みに我慢することは、痛みを悪化させ治療を困難にします。この痛みの記憶が定着される前に治療を開始することが大切です。
代表的な神経ブロック注射
トリガーポイント注射
トリガーポイント(押すと痛むツボ)をみつけて、局所麻酔薬を注射します。 2~5ヶ所が対象で、皮膚から浅い部分(0.5~1cm)に連続して注射します。合併症が少なく、広く行われています。健康保険が適用されます。
対象疾患
注射の流れ
診察室内で注射します。服は注射するところだけをめくっていただきます。
消毒し注射をします。注射は1ヶ所につき数秒ほどで終了します。
安静時間を必要としないため、すぐにお帰りいただけます。
注射後、気を付けること
1週間に1回が注射の目安になります。
硬膜外ブロック注射
硬膜外ブロックは、硬膜外腔という脊髄の外にある空間に局所麻酔薬を注入し、脊髄から体中に張り巡らされた末梢神経を一時的に遮断(ブロック)して、痛みをとりのぞき、血液の循環を改善することにより、病気を治す治療法です。
対象疾患
注射の流れ
処置室へ移動後、血圧測定し、ベッド上で横向きになりエビのように背中を丸めていただきます。衣服は注射する背中の部分だけをめくっていただきます。
消毒をしてから、神経ブロックを行います。10分程度で終了します。
30~40分程度安静にしていただきます。途中何度か血圧を測ります。安静終了予定時間に再度スタッフがうかがい、足踏みをして、足の重だるい感じ、脱力感が解消されたかを確認します。脱力感が解消されていれば安静を終了し、されていなければ延長になります。
医師と注射の効果判定を行った後、帰宅となります。
硬膜外ブロックができない方
注射後、気を付けること
入浴は、注射後6時間以上時間をあけてください。
1週間に1回が目安です。
星状神経節ブロック
星状神経節という首の前にある交感神経に麻酔薬を注射します。この神経をブロックし、交感神経の興奮を和らげることで、顔面や腕、上半身の血流が改善し、痛みやしびれを和らげ、炎症が起きていたり傷んでいる部分を回復させることを目的に行います。治療には保険が適用されます。
対象疾患
注射の流れ
血圧測定後、ベットで仰向けに寝ていただきます。
消毒し、部位を同定した後、注射は数分ほどで終了します。注射の痛みは個人差はありますがチクッとする程度でひびくような痛みはありません。
ベットで20分程度安静していただきます。途中何度か経過観察にうかがいます。
医師と注射の効果判定を行った後、帰宅となります。
星状神経節ブロックができない方
注射後、気を付けること
入浴は、注射後6時間以上時間をあけてください。
1週間に1回が目安です。
三叉神経末梢枝ブロック
※当院では中枢側のブロック、アルコ−ルや高周波熱凝固を用いたブロックは行っておりません。
対象疾患
注射の流れ
血圧測定後、ベットで仰向けに寝ていただきます。
部位を同定し、超音波エコーを用いて注射を行います。注射は数分ほどで終了します。痛みは個人差はありますがチクッとする程度でひびくような痛みはありません。
医師と注射の効果判定を行った後、帰宅となります。
三叉神経ブロックができない方
注射後、気を付けること
入浴は、注射後6時間以上時間をあけてください。
頚部神経根ブロック
脊髄から枝分かれした神経の枝(神経根)に超音波エコーを用いてブロック注射を行い、痛み症状の軽減を図ります。頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症性神経根症などで、痛みの元になっている神経周囲に直接注射を行うことで、強い鎮痛効果を示します。
対象疾患
注射の流れ
血圧測定後、ベットで患側を上にした側臥位で寝ていただきます。
超音波エコーで部位を同定し、注射を行います。注射前、刺入部位に局所麻酔を行います。注射自体は数分ほどで終了しますが、部位の同定や安全性の確保など含めて15分程度かかります。痛みは個人差はありますがチクッとする程度でひびくような痛みはありません。神経根そのものを刺さずに、その周囲に薬液を注入します。
30分程度安静にしていただきます。途中何度か血圧を測ります。寝返りや起立はお控え下さい。注射した場所に応じて、手や足がしばらくしびれます。また、跳ね返り現象として一時的に痛みが強くなることがあります。
医師と注射の効果判定を行った後、帰宅となります。
頚部神経根ブロックができない方
注射後、気を付けること
当日の入浴はできません。
筋膜リリース注射
神経ブロック注射との違い
筋膜上の圧痛点、もしくは痛みを伝達する神経近傍に直接局所麻酔薬を注射するブロック注射と異なり、筋膜や結合組織をはがしていくことで動きの改善と、神経や血管の圧迫を解除します。それらが解除されることで痛み物質の洗い流しを行います。局所麻酔薬を使用しないので、局所麻酔薬にアレルギーなどお持ちの方にも行う事ができます。
筋膜リリース注射
超音波を使用して痛みや関連部位を観察すると、異常な筋膜が白く重積していることが観察されます。この重積した筋膜は伸張性や滑走性が低下し、周囲の組織とくっついて痛み物質が蓄積される傾向があります。エコーガイド下のハイドロリリース(筋膜リリース)は、この白く重積した筋膜を確認し、薬液を注射することでくっついた組織を剥がし、痛み物質を排出する事を促す治療法です。治療後には、筋膜の滑走性の改善や周囲の血管の血流の増大を認め、痛みが改善されます。一般的に使用される薬液は、生理食塩水または乳酸リンゲル液です。これらの薬液は安全性が高く、妊婦や局所麻酔アレルギーがある方に対しても安全に使用することができます。筋膜リリース注射は、従来のトリガーポイント注射に代わる新たな治療法として注目されています。また、最近では末梢神経リリースや関節の可動域改善を目的とした注射も行われています。痛みやこり、関節の可動域制限などに悩む患者様に対して、新たな治療の選択肢としてご案内しています。
対象疾患
注射の流れ
処置室へ移動後、血圧測定し、ベッド上で仰向け、もしくはうつ伏せになっていただきます。衣服は注射する部分だけをめくっていただきます。
消毒をしてから、超音波エコーを用いて注射を行います。15分程度で終了します。
医師と注射の効果判定を行った後、帰宅となります。
筋膜リリース注射ができない方
注射後、気を付けること
入浴は、注射後6時間以上時間をあけてください。
1週間に1回が目安です。
治療費
保険収載がないため、自由診療となります。診察料・手技料を含む価格です。左右同時に行う場合、2部位となります。
ボトックス注射
肩こりボトックス注射
硬くなってしまった首・肩周りの筋肉にボトックスを注射することで、肩こりを解消することができます。首、肩の注射部位の筋肉を、超音波にて同定しながら、確実にボトックス薬液を注入します。 1部位につき6-12単位程度注入し、総量として合計50-100単位を注入します。
治療時間は15分~20分程度で、痛みの根本原因がある筋肉に働きかける治療です。一度の注射で半年程度効果が持続します。
対象疾患
注射の流れ
診察室内で注射します。服は注射するところだけをめくっていただきます。
消毒し注射をします。注射は超音波を用いて行い、約15分程度で終了します。
安静時間を必要としないため、すぐにお帰りいただけます。
注射後、気を付けること
治療後1週間程度で徐々に筋肉の緊張がゆるみます。短期間に複数回のボトックス注射を行うと、抗体形成により効果が減弱する可能性があります。 肩の重だるさ、腕の挙げづらさなど出現することがありますが、この投与量でははあまり問題になることは一般的にはありません。筋肉量の少ない方などでは起こりやすくなります。
治療費
※保険収載がないため、自由診療となります。診察料・手技料を含む価格です。アラガン社製の「BOTOX VISTA(ボトックスビスタ)」を採用しております。
原発性腋窩多汗症 ボトックス注射
症状の程度により保険適用の可否が決まります。適用となるのは「重度の原発性腋窩多汗症」のみのため、一定の基準を満たす必要があります。診察料、注射手技料(両側)、薬剤料、他を合わせ、窓口支払は約22,000円(3割負担の場合)となります。効果は4か月ほど持続します。持続的な効果を得るには4か月に1回のペースで行いますので、その都度費用が発生します。条件を満たさない場合でも、自費診療にてボトックス注射のご案内が可能です。
対象疾患
注射の流れ
診察室内で注射します。服は注射するところだけをめくっていただきます。
消毒し注射をします。注射は5分~10分程度で終了します。
安静時間を必要としないため、すぐにお帰りいただけます。
注射後、気を付けること
治療後1週間程度で徐々に筋肉の緊張がゆるみます。短期間に複数回のボトックス注射を行うと、抗体形成により効果が減弱する可能性があります。
変形性膝関節症に対する再生医療
膝関節ACRS注入療法
人工関節術をしたくない方のための、日帰りで行える新しい治療です。変形性ひざ関節症は変形が進むと、痛みで歩けなくなったり、日常生活すら困難になります。手術に至る前に進行を抑える治療として、また痛みを軽減し、すり減った軟骨の再生を促す治療として、近年再生医療が注目されています。ACRS注入療法は、再生医療の一種で、従来のPRP療法を大きく改良した治療法です。PRPと比べ5-15倍に増幅された成長因子や抗炎症因子が、膝関節の再生と疼痛症状の緩和を促します。ご自身の血液を使用するため安全性も高く、からだに負担の少ない治療法です。1日で治療が完了します。高齢であっても治療が可能です。
ACRS注入療法は、PRP療法やAPS療法と異なり、採血した血液を遠心分離する過程で血球成分を破壊し、成長因子を細胞の内部から取り出します。また、3時間の培養を行うことにより、注射液には抗炎症因子を大量に含むことが特徴で、関節内部の炎症を抑える働きが強くなっております。
対象疾患
注射の流れ
約12mlの採血を行います。コースで治療を行う場合、2回分、3回分の採血をまとめて行うことも可能です。
3時間の培養と、遠心分離を経て製剤が完成します。その間はお食事などしてお待ちいただけます。
関節内に注射を行います。約10分程度で完了します。終了後ご帰宅となります。
注射後、気を付けること
自宅内での安静、ひざ周囲のアイシングを行ってください。長時間の歩行、不必要な階段利用は避け、自宅内で安静を保つようお願い致します。また、注射部位からの感染を防ぐため入浴はできません。
自宅内で無理をしないようお過ごしください。アイシングは痛みの程度に合わせ、痛みが強いときには10-15分を目安に行います。痛みや腫れの状態に応じて、自宅内で徐々に身体を動かしてください。 翌日より入浴可能です。腫れ・熱感が強い場合は、長湯は避けてください。入浴後のひざ周囲へのアイシングを行ってください。
痛みの状況に応じて、通常の生活に活動量を戻してください。アイシングは痛い時のみ行ってください。無理ない範囲で運動量をアップしていくことをお勧めします。スポーツ、重労働は治療後4週〜6週後を目安に徐々に再開してください。
治療費
※保険収載がないため、自由診療となります。診察料・手技料を含む価格です。製剤はMD Biologics社製Sanakin®を使用して生成されます。Sanakin®は欧州をはじめ世界各国で認可を受けていますが、日本国内においては未承認となります。ACRSは有効成分のみ抽出し、細胞成分をすべて除去するため、再生医療法の適用外となります。
自費診療の診察の
ご予約について
ペインクリニック・肩こり外来について、筋膜リリース注射、肩こりボトックス注射、ACRS注入療法は自費診療でのご案内となります。健康保険の適用外ですので、診察の際はご注意ください。自費診療につきましては、診療内容の事前指定と事前決済を承っております。
初診の方で、患者ユーザー登録がお済でない方は、ページ下部より診察をご予約下さい。診察のご予約と同時に患者ユーザー登録が完了します。診療内容の事前指定と決済をご希望の方は、ご予約フォームでご指定下さい。ご予約完了後に事前指定を行うことができます。
2度目以降のご受診で再診の患者様におかれましては、各施術の詳細ページよりご指定することもできます。ご案内に従って、診察をご予約下さい。