「ACRS：自己血サイトカインリッチ血清」とは、自身の血液中の「抗炎症性サイトカイン」と「成長因子」を抽出し、肌や頭皮、膝など患部に注入する治療法です。上記有効成分は、培養により、そのまま使用するより５倍〜１５倍に増えることから、PRP療法に比べ、非常に高濃度なものを投与します。
患者さまご自身の血液を使用し、成分抽出のために血液抗凝固剤や血液分離剤、血小板活性製剤など血液以外の添加物を一切使用しません。そのため安全性の高い治療と言えます。
抗炎症性サイトカインは、AGAの方の頭皮で起こっている慢性炎症を鎮める方向に働きかけ、衰えた毛包や弱った皮膚細胞を回復させ、再生させる働きに優れています。再生した毛包にさらに成長因子が働くことにより、毛の成長を促します。これらは今までの、フィナステリドやミノキシジルを使用したAGA治療法とは全く異なるアプローチにより、毛の成長を促します。女性のAGA、円形脱毛症にも有効な治療法として、近年海外で注目を集める治療法です。
お肌に対しては、成長因子がコラーゲンを刺激し、ハリとツヤのある健康的な素肌を取り戻します。肌の弾力性が向上し、シワなどの加齢症状を遅らせ、改善する働きがあります。ニキビや炎症性の疾患に対しても抗炎症作用としての効果が期待できます。
膝に対しては、次世代のPRP療法とも呼ばれ、抗炎症性サイトカインが膝関節症の辛い痛みの原因である慢性炎症を鎮め、進行を遅らせる効果がわかっています。
治療概要
アンチエイジング
（肌再生治療） シワ・たるみ・シミ・くすみ・ハリ・艶・毛穴の開き
活性化した成長因子と、抗炎症サイトカインは、慢性炎症による細胞の酸化によりダメージを受けた皮膚細胞を再生させる働きを持ち、老化による肌症状の対策に効果的です。
お肌を構成するコラーゲンなどを生産する細胞を刺激し、ハリと艶を蘇らせ、弾力性を向上させます。
自らの血液を用いて、細胞にかかる負担を軽減する治療のため、アレルギーなど副作用が少ないのも特徴です。そのため「アーリーアンチエイジング」といわれる、予防的な利用も可能です。
薄毛治療（毛髪再生医療） 男性AGA・女性AGA・円形脱毛症
AGAに対しては、毛包幹細胞の萎縮・毛幹の縮小を誘発する炎症性因子(IL-1β)を抑制し、毛包細胞を活性化させることにより頭皮の炎症を改善します。さらに成長因子が血管と毛包の再生を促すことで発毛、育毛を認めます。
フィナステリドやミノキシジルの薬理作用とは全く異なるアプローチの治療法であることから、AGAに対する第3の治療法として既存の治療法と併用が可能です。
より効果を高めたい方には、メソセラピーとしてミノキシジル注射、エクソソーム注射もオプションとして併せてご案内しております。
変形性膝関節症・膝再生医療 ペインクリニック
今日、変形性関節症によく用いられている治療法であるPRP療法を改良した治療法で、次世代PRP療法とも呼ばれています。どちらも自己治癒力を活かした治療法で、抗炎症サイトカインと成長因子により、関節症を引き起こす炎症が緩和され、痛みの軽減と組織の修復が期待できます。こうした自己組織を使用したACRSもまた、PRPと同様に再生医療の一つだと考えられています。単回投与でも効果は確認されているものの、回数を重ねることにより、より高い効果が期待できます。
治療の流れ
初診（診察・採血）
症状をチェックし、治療が行えるかどうか判断するための診察を行います。ACRS作成のための採血を行います。1回の治療で約12ml血液を採血します。治療に関するご説明、カウンセリングを行います。
ACRS作成
当院にてACRSを作製します。作製には3時間程度かかります。その間外出や食事が可能です（全身麻酔にて施術を行う場合以外）。また、複数回投与を行うコースの場合、次回以降分をまとめて作製することも可能です。
ACRS投与
症状がある部分に注射します。多少の出血は伴いますが、細い針を用いるのでほとんどの方はすぐに止血します。痛みが気になる方のために完全無痛で処置が行える全身麻酔もオプションとしてご用意しています。
注意事項
- 施術当日の激しい運動・サウナ・岩盤浴・入浴・洗髪はお控え下さい。
- 施術前後1週間のヘアカラー・パーマ・頭皮マッサージはお控え下さい。
- 施術前後の激しい日焼けはお控え下さい。
- 治療効果には個人差があります。
- 体調の良くない場合は延期することがあります。
治療のリスク・副作用について
- 施術中、注入箇所から出血する場合があります。
- 出血量に関しては個人差があります。
- ごくまれに腫脹、発赤が１週間以上続く可能性があります。
- 細胞の増殖には個人差がある為、効果が現れにくい可能性もあります。
- 注入箇所には局所麻酔を行いますが、痛みを伴うことがあります。
治療を行えない方
- 腎機能障害の方
- 自己免疫疾患・膠原病の方
- 悪性腫瘍にて治療中の方
- 肝炎・HIV等感染症をお持ちの方
- 皮膚異常がある方
- 妊婦
- 発熱している方
- 出血傾向がある方
- 血液疾患のある方
PRP療法と
ACRS注入療法の違い
ACRS、PRPどちらもご自身の血液から、血小板が傷を治す際に放出する成長因子の働きを活用し、人体がもともと持っている「治癒力」を高めて利用する再生医療の一種です。PRPが血小板に含まれる成長因子の効果を期待して血小板を多く含む血漿成分そのものを局所に投与する一方、ACRSはそれら血漿成分を特殊容器で処理し、血漿から血小板などの血球成分を取り除いた上清液のみを使用する違いがあります。処理の過程で培養を行うため、有効成分が増幅しPRPより多量に含みます。
PRPと比べ、ACRSでは血液を培養することにより、抗炎症性サイトカイン（IL-1Ra）や成長因子（FGF/EGF/PDGF/TGF-β/VDGF）が有意に上昇することがわかっています。上昇幅は約5－15倍となっており、PRPを複数回投与するのに等しい効果を単回で得られることが可能です。
自費診療の診察の
ご予約について
ACRS注入療法はすべて自費診療となります。健康保険の適用外ですので、診察の際はご注意ください。自費診療につきましては、診療内容の事前指定と事前決済を承っております。
初診の方で、患者ユーザー登録がお済でない方は、ページ下部より診察をご予約下さい。診察のご予約と同時に患者ユーザー登録が完了します。診療内容の事前指定と決済をご希望の方は、ご予約フォームでご指定下さい。ご予約完了後に事前指定を行うことができます。
２度目以降のご受診で再診の患者様におかれましては、各施術の詳細ページよりご指定することもできます。ご案内に従って、診察をご予約下さい。
